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ゴア・ラワ寺院 - 1

ゴア・ラワ寺院

寺院寺院洞窟信仰
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ゴア・ラワ寺院

寺院寺院洞窟信仰

海の要衝を守る“六大寺”の一つ。洞窟に群れるコウモリと祈りが共存。

「コウモリの洞窟」の名を持つゴア・ラワ寺院は、バリ島を災厄から守る「サド・カヤヤンガン(世界の六つの聖域)」の一つに数えられる、極めて重要な寺院です。その名の通り、寺院の奥にある洞窟には無数のコウモリが昼間からぶら下がり、羽音や鳴き声が絶え間なく響いています。このコウモリたちは、寺院の聖なる守り神と見なされています。伝説によれば、この洞窟はバリ・ヒンドゥーの総本山であるブサキ寺院まで続いていると信じられており、宇宙の中心である聖山アグン山と、海の世界を結ぶ霊的なトンネルと考えられています。また、ここは海の神々を祀る場所でもあり、近隣の漁村の人々が航海の安全や大漁を祈願するために訪れます。夕刻になると、コウモリが一斉に洞窟から飛び立つ光景は圧巻です。

歴史とナーガ・バスキの伝説

ゴア・ラワの創建は11世紀にまで遡るとされ、ジャワからバリにヒンドゥー教を伝えた高僧ムプ・クタランによって建立されたと言われています。寺院の最も重要な信仰の対象は、洞窟の奥深くに棲むとされる巨大な蛇の王「ナーガバスキ」です。このナーガは、世界のバランスを保つ力を持つと信じられており、コウモリはその使い、あるいはナーガの食料であるとも言われています。この伝説は、目に見えない自然の力や地下の世界に対するバリの人々の畏敬の念を象徴しています。

文化:死者の魂を送る儀式

ゴア・ラワ寺院は、バリ・ヒンドゥーの葬儀において非常に重要な役割を果たします。火葬を終えた後の遺灰を海に流す儀式「ニェーカールの儀」の前に、多くの人々がこの寺院を訪れ、死者の魂が神々の世界へ無事に旅立てるよう祈りを捧げます。洞窟が祖先の霊が還る場所と信じられているためです。もし儀式の行列に遭遇した場合は、敬意を払い、静かに見守りましょう。ここは観光地であると同時に、人々が深い悲しみと共に祈りを捧げる場所でもあるのです。

参拝の作法と注意点

参拝者はサロン(腰布)とスレンダン(帯)の着用が必須です(入り口でレンタル可)。洞窟の内部は非常に神聖な場所であり、立ち入ることはできません。外側にある祭壇の前から祈りを捧げます。コウモリは聖なる生き物とされているため、石を投げたり、フラッシュをたいて驚かせたりする行為は絶対にやめましょう。また、寺院の向かいの海岸も浄化の儀式が行われる神聖な場所です。ゴミを捨てたりしないよう、美しい環境の維持に協力してください。

見どころ(ここをチェック!)

洞窟の入り口を埋め尽くすように密集するコウモリの群れは、他に類を見ない光景です。双眼鏡を持っていくと、その生態をより詳しく観察できるでしょう。寺院の門や祠には、バリ様式の精緻な彫刻が施されており、特にナーガ(竜)のモチーフが多く見られます。寺院の向かいには黒砂のビーチが広がっており、カラフルな伝統漁船「ジュクン」が並んでいます。寺院参拝の後に、潮風を感じながら散策するのもおすすめです。

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基本情報

  • 📍住所Jl. Raya Goa Lawah, Pesinggahan, Dawan, Klungkung 80761
  • 営業時間08:00–18:00
  • 🚫定休日無休(祭礼時制限)
  • 💰料金目安 30,000IDR(サロン含む運用あり)
  • 🚗アクセス
    • クサンバ海岸から車で約10分
    • デンパサールから約1時間
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