スルバン・ビーチ
スルバン・ビーチ
洞窟を抜けて現れる小湾。名ブレイクと断崖の景観でサーファーに人気。
ウルワツ寺院の北側に位置するスルバン・ビーチは、そのユニークなアプローチで知られるサーファーたちの聖地です。ビーチにたどり着くには、崖の上に並ぶワルン（簡易食堂）の間を抜け、長く急な階段を下り、さらに洞窟の中を通り抜けていかなければなりません。「スルバン」とはバリ語で「身をかがめる」という意味があり、まさに洞窟の低い天井の下をかがんで進んでいくことに由来します。洞窟を抜けた先に現れるのは、両側を断崖絶壁に囲まれた小さな砂浜と、エメラルドグリーンに輝く海。その光景は、まるで秘密の隠れ家を発見したかのような感動を与えてくれます。ここは世界的に有名なサーフポイント「ウルワツ」への入り口であり、常に世界中からのサーファーたちで賑わっています。干潮時には洞窟の前の砂浜が広がり、海水浴を楽しむこともできます。
文化：サーファーの聖地「ウルワツ」
このビーチの沖合に広がるリーフ（サンゴ礁）の上では、レフトハンダー（左方向に割れる波）のワールドクラスの波がブレイクします。このサーフポイントは、総称して「ウルワツ」と呼ばれ、「ザ・ピーク」「レーストラック」「テンプルズ」など、コンディションによって異なる複数のピーク（波が割れる場所）があります。1972年のサーフフィルム『Morning of the Earth』で紹介されて以来、ウルワツはサーファーにとってのメッカとなりました。ビーチに降りていくと、波の情報を交換したり、次の波を待ったりするサーファーたちの独特のコミュニティの雰囲気に触れることができます。
自然：潮の満ち引きと洞窟
スルバン・ビーチの景観は、潮の満ち引きによって劇的に変化します。干潮時には、広大なリーフと潮だまりが出現し、洞窟の前の砂浜も広がるため、散策や日光浴を楽しむことができます。しかし、満潮になると、波が洞窟の中まで押し寄せ、砂浜はほとんど消えてしまいます。サーファーたちは、この潮の満ち引きのタイミングを読んで海に出入りします。訪れる際は、潮汐情報を確認し、満潮の時間帯は崖の上のカフェから景色を眺めるのが安全です。
楽しみ方と注意点
サーフィンをしない人でも、この場所は十分に楽しめます。崖の上に立ち並ぶカフェやレストランは、どこも絶景のオーシャンビューを誇ります。特に、夕暮れ時には、インド洋に沈む夕日と、波に乗るサーファーたちのシルエットが織りなす、感動的な景色を眺めることができます。ビーチへ下りる階段は急で、濡れていると滑りやすいので注意が必要です。また、ここにも野生のサルがいるので、持ち物には気をつけましょう。
見どころ（ここをチェック！）
干潮の時間帯を狙って、洞窟の中を探検してみましょう。洞窟の壁がフレームのようになって、外の青い海を切り取る光景は、非常にフォトジェニックです。また、洞窟を抜けて左手（南側）に進むと、さらに別の小さな隠れビーチへと続いています。崖の上の「Single Fin」というバーは、サンデーセッション（日曜の夜のパーティー）で有名で、ウルワツのサーフカルチャーを体験したいなら訪れてみる価値があります。
